この記事はこんな方におすすめです。
- 画素やピクセルってよく聞くけど、そもそも何?
- 画素数が多い=高画質ってこと?
- どれくらいの画素数のカメラがおすすめなの?
という疑問をお持ちの方におすすめです。
皆さん「画素」や「ピクセル」という言葉は聞いたことがあるかと思います。
でも画素について詳しく説明するとなると少し難しいですよね。
今回は
「画素とは何か」
ということを中心にまとめましたので、一緒に勉強していきましょう!
本記事の内容
- イメージセンサーとは?
- 画素・ピクセルとは?
- 高画素=高画質とは限らない!?
Contents
イメージセンサーとは?
まず画素の説明の前に前提知識となる「イメージセンサー」について解説します。
カメラには「イメージセンサー」というものが内蔵されています。
イメージセンサーとは「画用紙」のようなものです。
カメラの中には画家がいて、シャッターを切った瞬間に絵を描き1枚の写真に仕上げてくれます。
この絵のために使われる画用紙がイメージセンサーです。
例えば下の写真を描くことを想像してください。
あなたの目の前には画用紙が2種類用意されています。
1つは付箋サイズの画用紙。
もう1つはA3サイズの画用紙です。
付箋サイズの画用紙に複雑な絵を描くのは大変ですよね。
特に細かい部分の描写は困難を極めます。
一方でA3サイズの画用紙だったらかなり細かく描くことが出来ますよね。
つまりイメージセンサーが大きければ細かい描写ができるということです。
イメージセンサーについてさらにお知りになりたい方はこちらの記事をご覧ください。
>>イメージセンサーとは?APS-Cやフルサイズについて分かりやすく解説
イメージセンサーの大きさ
イメージセンサーの大きさのことをセンサーサイズといいます。
センサーサイズは何種類かあります。
下の図をご覧ください。
代表的なセンサーサイズを紹介しました。
一眼レフで使われているセンサーサイズは「APS-C」か「フルサイズ」が大半を占めています。
しかしフルサイズであっても3.6cm×2.4cm。
付箋やPASMOよりも小さいサイズです。
カメラの中の画家はとても小さな画用紙に絵を描いてくれているのです。
小さな画用紙に絵を描くときにどうしますか?
仮にあなたが
「付箋サイズの画用紙にこの絵を描いてください」
とお願いされたらどうしますか?
多くの方がドット絵で描くと思います。
つまり点画です。
で、その写真を構成する無数の「点」が画素なのです。
正確には点ではなく面ですが。
ここからは本題の画素について詳しく解説します。
「画素」って何?
画素とは小さな四角形のこと
写真は「沢山の小さな四角形」で構成されています。
例えばこちらの横浜の写真。
赤い部分を拡大すると下のようになります。
これをさらに拡大すると下のようになります。
うっすらと沢山の四角形が並んでいるのがお分かりかと思います。
この小さな四角形が「画素」または「ピクセル」と呼ばれるものです。
例えば筆者が使っているこちらのカメラ。
こちらのカメラは 7654×5105=約4000万個の画素があります。
画素の数のことを画素数といいます。
画素の大きさは千変万化
画素のイメージは何となくつかめたかと思います。
さらに理解を深めるために「画素の大きさ」について説明をします。
画素の大きさは実は決まっていません。
例えば1kgとは、水が1L入ったときの重さのことです。
このように多くの単位は大きさや長さが決まっています。
しかし1画素の大きさは決められていません。
あくまで決まっているのは
「画素とは写真を構成する最小単位である」
ということだけです。
イメージしづらいかと思うので、こちらの桜の写真をご覧ください。
(さきたま古墳公園にて撮影)
この写真を、はがきサイズの画用紙に絵を描く場面をイメージしてください。
そして画用紙に
- 100個のドットで描く場合
- 1万個のドットで描く場合
どちらの絵のほうが綺麗な絵に仕上がると思いますか?
当然、後者の1万個のほうですよね。
また、前者と後者の1つ1つのドットの大きさはどうなると思いますか?
100個の場合は1つ1つのドットはかなり大きくなりますよね。
そして1万個の場合は、1つ1つのドットがかなり小さくなるのが想像できると思います。
このように画素というのは大きさが決まっていません。
画用紙の大きさに対して何個のドットで描くのか。
それに応じて1つ1つの画素の大きさは調整されます。
4000万画素と10万画素の写真の違い
次に各画素数の写真をあげていきます。
上から4000万、2000万、1000万画素の写真です。
おそらくここまではほとんど違いは分からないかと思います。
次に200万画素、50万画素、10万画素の写真を挙げます。
最後の写真はシステム上同じ大きさで載せることは出来ませんでしたが、段々と画質が荒くなっていく様子がお判りかと思います。
高画素機のほうがいい写真が撮れるのか?
「じゃあ画素数が多ければ多いほど、画質はあがるんだよね?」
と全員が思います。
筆者も恥ずかしながら、5日前まではそう思っていました。
しかし必ずしもそういうわけではないようです。
高画素機が必ずしも高画質になるわけではない理由をこれから説明します。
センサーサイズと画素数の関係
下の写真はスマホサイズとフルサイズのイメージセンサーを比較した図です。
両方とも4×4=16画素で構成されています。
この場合スマホよりもフルサイズのほうが1つ1つの画素の大きさは大きいです。
画素は人間でいう「脳」のようなもので、「光」という情報を読み解いてくれています。
具体的には
「何色がどの程度の明るさを持っているのか」
を各画素が分析してくれています。
画素が大きければ大きいほど、多くの光を取り入れることができます。
つまり1回で沢山の情報が入ってくるため、色や明るさをを忠実に再現してくれるというわけです。
ピアノで例えるならば、たくさんの和音で構成されている曲のほうが壮大な音楽に聞こえますよね。
それと同じで、一度に多くの光を取り込むことで実際の風景の再現度は高まります。
上の例のように、同じ画素数だけどセンサーサイズが違う場合は、センサーサイズが大きいほうが画質はよくなります。
同じセンサーサイズで画素数が違う場合
では一方でセンサーサイズが同じで画素数が違う場合はどうなるか。
下の図はフルサイズで画素数が8×8の64画素の様子を表した図です。
先ほどのフルサイズよりも4倍の画素があります。
画素数が多いほどグラデーションなどを滑らかに再現してくれます。
しかしそれと同時に1つ1つの画素の大きさは小さくなってしまいます。
画素が小さくなると、1つの画素に入ってくる光の量は少なくなります。
画素が小さくなると色や明るさを上手く再現できる可能性が減ります。
これが高画素機が100%高画質ではない理由です。
色や明るさを上手く再現できるかはイメージセンサーの質によります。
高画質のカメラとは
高画質のカメラは
- センサーサイズが大きく
- 高画素で
- イメージセンサーの質が高い
の3つの条件がそろったカメラをいいます。
上2つは数字で見ることが出来ますが、最後の1つは判断が難しいです。
なので
「画素数が多いと高画質にるけど、100%そうとは限らない」
とお考え下さい。
画素数はどれくらいあればいいのか
ここまでくると
「どれくらいの画素数があればいいのか?」
という疑問が出てきますよね。
結論としては2000万画素あれば十分です。
2000万画素あればスマホやPCで見たときに満足できます。
フォトコンテストでプリントする場合にも十分に入選できる画素数です。
絶大な人気を誇るこちらのキヤノンのカメラも画素数は2020万画素です。
「カメラをこれから買おうかな」
と検討されている方は、まずは2000万画素のカメラを一つの目安として検討してみてはいかがでしょうか?
まとめ
最後に本記事をまとめます。
- イメージセンサーはカメラの中の画用紙
- 画素とは写真を構成する最小の四角形
- 一般的に画素数が多いと画質が高まる
- イメージセンサーの質によっては高画素=高画質とはならない
- 2000万画素あれば、十分にカメラを楽しめる
最後までお読みいただき有難うございました!